PROCESS OF ORDERING
お客様から頂戴したオーダーアイテムの素材選びから仕上がりまでの過程について、DRAPERS(ドラッパーズ)のGOLDEN SELECTON(ゴールデンセレクション)でお仕立てしたオーダージャケットを一例にご説明をさせていただきます。
DORSOでジャケットをオーダーいただいた場合のご注文からご納品までの流れ、お客様からのご要望やこだわり、私自身が洋服作りに対して大切にしていることについて触れさせていただきます。
お客様からのご要望は、お仕事柄ネクタイを締めてジャケットを着る機会がほとんどないのでネクタイ無しで着やすいネイビー系のジャケット。
柄はグレンチェックやウィンドゥペンが気になられていると事前にお聞きしており、いろいろな生地をご覧いただきました。
ネクタイ無しで着こなしやすいジャケットをご提案する際に最も大切なポイントは、生地の表情・質感・季節感を考慮して仕立て上がりのイメージをすることです。
今回のオーダージャケットにお薦めをしてお選びいただいた生地は、ジャケットらしい雰囲気のざっくりした表情、カジュアルなパンツ・インナーとのコーディネートに合わせやすい質感、秋~冬の仕上がりに適した季節感を備えたウール87%シルク8%リネン5%の3種類の素材を混ぜて織り上げた3者混ジャケット生地です。
先ずは着用していただき、全体のバランスをチェックさせていただきます。
DORSOでのオーダーは初めてですが海外のテーラーで仮縫いのご経験があるお客様、仮縫いの作りは似ておりますがテーラーによって仮縫いの手順や目的は異なります。DORSOの仮縫いでは対話を大切にして、お客様の着用シーンや着方をイメージした上でMTMの型紙に反映させるためのデータを取らせていただきます。
ネクタイ無しでのコーディネートをイメージ共有し、インナーにカットソーやニットなどのシャツ以外を合わせることもあるとお話をさせていただきました。肩回り・アームホール・胸幅のゆとりについて、ニットをインを考慮した設計で本縫いに進めさせていただきます。
ジャケットが完成致しました。
秋冬には珍しくリネンが5%混ざったジャケット生地、リネンらしい繊維の表情がカジュアルな雰囲気をうまく表現しているところが魅力です。
さらっと気楽に着ていただけるジャケットにするために、袖付けはマニカカミーチャ(シャツ袖)、肩回りは肩パッドを極限に薄くした仕立てを採用致しました。
仕上がったジャケットを着ていただき全体像の最終チェックです。
仕上がりの洋服を着ていただき、お客様のご意見と私からの目線での確認をさせていただきます。
しばらくの間着ていただき、お話をしながら洋服が身体にどのように馴染んでいるか、狙っていた設計に仕上がっているかについて確認をさせていただきます。
仕立ての良い洋服は着用を重ねることで着る方の身体に寄り添います。
それが仕立て技術であり、素材の活かし方であり、オーダーの醍醐味です。
対話をしながらの生地選びに始まり、仮縫いで確認作業を経て、DORSOのオーダージャケットは完成致します。
DORSOのオーダージャケットを着ていただき、日常の装いに彩りを与えることを目指して一着のオーダーに向き合い丁寧に仕立てさせていただきます。
*名古屋トランクショー
2025年1月17日(金)〜 1月19日(日)
*福岡(博多)トランクショー
2025年1月30日(木)〜 2月1日(土)
*熊本トランクショー
2025年2月1日(土)〜 2月3日(月)
*大阪トランクショー
2025年2月13日(木)〜 2月16日(日)